muian
2019
Okayama
Concept
muian 木造新築 2階建
三人の子供達はそれぞれに独立して夫婦と猫たちだけになった。
田園の広がる長閑な場所と長年過ごした60坪近い大きな家は二人にとって今後、負担になるであろうと考え岡山中心部への移住を決めた。
長年、不動産を探していたが場所と価格の折り合うところが見つからなかった。
ただ一つ神社に寄り添う狭小中古物件が気になり改造の調査を受けたが老朽化で手の施し様がなかったので断念してもらったが
捨てきれず解体して建て直しを打診された。接道は一人通れるほどの衛生道路しかなく建築許可は困難に思われたが
役所に通い詰め、幸い中の幸いで認可された。ただし、建築制限は厳しく規制ラインが建築のフォルムとなりフットプリントは6坪足らずとなった。
一階はサニタリーと寝室。木と左官の螺旋階段を登りリビング・ダイニングがある吹き抜けの空間へと繋がる。全ては兼用を前提とする。
設計を始める前に施主が本当にこの狭い空間で過ごせるのか気になっていたので、建築物への想いを文章に綴ってもらった。
クリエイティブ・デイレクターという職もあり感嘆するほどの内容が綴られていた。建築は無為庵と名付けられ『想い』は相違ないと確信して進めた。
奥様は住み始めて3ヶ月間、狭小アレルギーに苦しめられたが、その後は体にフィットしてご主人、猫たちと楽しく暮らしている。
Photo:Sonoko Tanaka